(7) 福井の地で「Architect(アーキテクト)」に何ができるのか

かわらばん2021年11月号

アーキテクトとは、欧米最古のウィトルウィウス建築書によれば「原理(アルケー)を知る工匠」を意味し、その「作品」と「思想」を創り出すプロフェッションの伝統は、20世紀のル・コルビュジエやルイス・カーンまで問い続けられてきた。これを受容した近代日本では建築家や建築士、建築技術者など多義の職能論争を経て、戦後昭和の「建築士法」制定と「建築士会」結成へ至る歴史的経緯があり、その後「建築士事務所協会」「建築家協会」等へ展開した。福井県の場合、これまでに紹介した5名の建築家に続き、岡田賢治・岡崎甚幸(福井大学)や小長谷義一・山崎泰孝・鈴木良介(福井工業大学)らに学んだ長田直之や遠藤秀平など多くの卒業生、そのほか県外大学出身者が現在活躍している。今こそ地方都市・福井の地でアーキテクトに何ができるのかを問わなければならない。さて次回から「作品編」がスタートする。(市川)

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